8月11日午後、 福岡市にある福岡国際センターで行われた将棋日本シリーズJTプロ公式戦一回戦で、三浦弘行九段と対局した藤井七段でしたが、180手で敗れました。
これまた熱戦でした。
早指し戦(持ち時間各10分・切れたら1手30秒未満・考慮時間各5分)にも拘らず対局時間は2時間を超えました!
たったの12人、それも前年度優勝者、タイトルホルダー、前年度賞金ランキング上位者しか出場出来ないという、出場するだけでも大変な棋戦。
毎年恒例のイベントなのかと思っていたら公式戦なのね(^^; ちゃんと公式戦記録に載るという。優勝賞金500万円ということでビックリです。
藤井七段は昨年度の賞金ランキング12位だったそうで、プロ3年目にして初出場。すごいこと!でした。
先手番だった藤井七段は、中盤、終盤と鋭い踏み込みを見せたのですが、三浦九段が自玉をうまく上部に脱出させることに成功。その後は、互いの玉が至近距離で攻め合う息詰まる戦いに。最終的にはこの棋戦優勝経験者でもある三浦九段が、藤井玉を寄せ切りました。
対局後、藤井七段のコメント:
『今回JT杯初出場で初めてのことばかりでした。いい経験ができたかなと思います。序盤は作戦負けかなと思っていました。』
三浦九段のコメント
『もしかしたら藤井さんがあまり知らない戦法かと思って、ぶつけてみたくなりました。藤井さんがすごくて、もしかしたら逆転をされていたかもしれないです。』
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順が逆ですが、私が見始めたのは15:35頃。ちょうど和服姿の二人の対局者が登壇した時でした。
対局開始前の短いインタヴュー:
三浦弘之先生
『普段は可愛い後輩だけど、2時間だけアンチ藤井になろうと思います。』(^^♪
藤井七段
『福岡に来るのは二度目です。公式戦では初めてです。三浦先生には棋士になる以前に教えて頂いたことがあります。』(緊張した面持ちでした(^^♪)
杉本先生の書いた本や、松本徹氏の本等にもありましたが、2015年の夏に杉本先生は当時は奨励会員だった藤井少年を連れて群馬にある三浦弘行九段のお宅にお邪魔し、将棋を指したことがあるそうで、また杉本八段と三浦九段は以前からとても親しい仲だ、ともどこかで読みました。そんな訳で『可愛い後輩』と呼んだ時、とっても温かいものを感じました(^^♪。
対局会場はざわついているように思えました。
『プロの棋士による真剣勝負が始まります。皆さま音を立てないようにお願い致します。』といったアナウンスが流れましたが、小さなお子さんの叫び声のようなものが聞こえ、朝日杯の時の公開対局とはずい分雰囲気が違うなあ、と感じました。
大盤解説は山崎隆之先生でしたが、対局者のすぐお隣で解説していて、これも驚きです(*_*)
『対局者は盤上に集中しているから、解説の声は聞こえません。』と言っていたけど・・・聞こえるでしょう!!(^^; 普通の人なら耳障りでしょう"(-""-)"
現に終局後『聞こえてました。耳栓が必要かと・・』と藤井七段言っていたし(*_*)
あれはちょっと工夫した方がよろしいのでは?って感じましたよ"(-""-)"。
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これに先立つ8月9日、九州入りしていた藤井七段は開催会場で記者会見を行っていました。
『「JTプロ公式戦」は初出場となりますが、同時開催される「テーブルマークこども大会」には、小学校低学年の頃から出場しています。小学2年生の時に決勝戦で負けて準優勝に終わり、その悔しさを糧に1年間頑張って翌年の大会で優勝できました。決勝戦は観客がいる中での公開対局だったのですが、そのような大きな舞台で結果を残せたことが、プロ棋士を目指す一つのきっかけになりました。』
対局相手の三浦弘行九段について:
『三浦九段は名人戦の経験もあるトップ棋士で、終盤戦に強いというイメージがあります。プロ入り前の奨励会時代に将棋を教えていただいたこともあるので、挑戦者として臨みたいです。』
小学3年生で優勝した「こども大会」以来、初めての和装対局について:
『プロとして初めての和装での対局で、わからないことも多いのですが、いい機会なので楽しみにしています。』
対局日まで二日あるので、その間の福岡での予定について:
『今回は対局までに時間があるので、町を観光したいと思っています。福岡は食事がおいしいと聞いているので、グルメも楽しみです。』
ニュース映像を貼りました:
JT公式チャンネルの映像も。
三浦先生の優しさが溢れ出ています(^^♪
棋譜も貼ります:
初手合いの三浦九段は、やっぱりA級棋士。強かったです。
優し気でホンワリした雰囲気なのに、強い人でした。
杉本先生と仲良しの先生で、藤井七段を自分の弟子くらいの気持ちで、温かく指導したのだろうなと思うことにします(>_<)。