The Fool On The Hillside

子は巣立ち、仕事も減り、始めた趣味の水彩画。記録しておこう!と始めたブログです。

アルペンルート・上高地の旅(2)

二日目(10月2日)は今回の旅行のハイライト、黒部アルペンルートを駆け抜ける日です。

 

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7:50バスでホテルを出発。立山駅を目指しました。

 

立山駅からケーブルカー約7分で美女平到着。

9:30頃に立山草原バスに乗り替えて、室堂へ向かいました。約50分かかります。

 

 

バスの車窓からは感動的な美しさ!の景色が望めました。

事前のネット情報ではまだ『色付き始め』だったのですが、実際の弥陀ヶ原や天狗平は正に見ごろ!! まだこれ以上綺麗になるの?というくらい実に鮮やかでした。

しかも広範囲に渡ってズーっとそれが広がっているものだから、もう、私も含めて車内は感動の嵐でした!

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車窓からの眺めだけで通り過ぎちゃいましたので、良い写真が撮れずとっても残念です。実際はもっと黄色、オレンジ、赤、グリーンなど色とりどりに交じり合って、それはもう得も言われぬ美しさ!でした!!言葉じゃ表せない(^^;

『草紅葉』と言うのでしょうか。樹木ではなく草原の草が色付いていて、絵の世界です。

絵の中に入り込んでいるような、夢見心地で通り過ぎた時間でした。

 

 

 

 

室堂平に10時30分頃到着しました。標高2,450メートル。

地上に比べると空気の濃さが80%程なんだそう。歩く時はゆっくり歩き、息苦しく感じたら無理しないように、とガイドの方からアドバイスを受けました。

ここから約1時間ほど、自然保護観察員ガイドさんの説明を聞きながら歩きました。

 

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まず室堂ターミナルを出てみくりが池に向いました。

後で知るのですが、昔、玉殿岩屋で修業していた修行僧の方々が炊事用に使用した池で、御厨から転じてみくりが池と呼ばれるようになったとか。

弥陀ヶ原にしろ、みくりが池にしろ、地獄谷にしろ、室堂にしろ、仏教と関わりが深い名前なのは、かつてこの山が仏教徒の修行の場だったからだ、とのガイドさんのお話でした。

 

みくりが池は1万年程前の噴火でできた爆裂火口湖。

タモリさん『これはどうみても、あれだね。』近江さん『あれ、ですかね。。。カルデラ。。』タモリさん『うん、火口だね。』と言っていたみくりが池^^

 

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ガイドさんによると、池の周辺の緑が濃い部分が『ハイマツ』の林で雷鳥の生息地とのこと。

雷鳥の『主食^^』はハイマツとハイマツの下に生える植物(名前忘れた(^^;)なので、一生ここから動かないで生活出来るんだそう^^

今は運が良くないとお目にかかれない時期らしいけど、6月と11月は結構が目撃情報があるらしい。

 

 

 

  

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みくりが池から立山室堂山荘へ向かいました。

日が差し始めて暑くなってきました。

ターミナルで着たレインパーカーが暑くて脱ぎましたね。

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立山室堂山荘へ向かっています。

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その途中振り返った時に見えたみくりが池

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立山室堂山荘のとなりにあるのが玉殿岩屋。かつて仏教徒の修行の場として使われ

玉殿室堂と呼ばれていたらしい。室堂というのは修行の場、という意味なんだそう。

そうなんですね~、と知ることが沢山ありました。

 

玉殿室堂の裏手から見た雄山の雄姿。

 

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ここの近くのベンチでお弁当を広げて、お昼を済ませました。

ゆっくり歩いて室堂ターミナルへ戻ります。

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まだ12時30分頃で立山トンネルバス出発まで1時間程ありました。

立山玉殿湧水へ行ってみると、次々水を汲む人たちがいました。

 

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ホテル立山内の土産物店をのぞいたり、室堂ターミナル3階のベンチで休んだり。(ここの段差に気付かず転んだ(^^;)

 

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13:30過ぎ、立山頂上の真下を通って大観峰へ抜けるトロリーバスに乗りました。

 そして着いたのが大観峰。標高2,316メートルです。

後立山連峰の手前に 黒部湖が見えてきました。

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 大観峰展望台左手の岩壁。

感じたこと:

よくこんな岩壁に張り付いて成長して、しかも綺麗に紅葉しているなあ。

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 テラス展望台に出てみました。

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テラス展望台には標高2,316Mを示す標識が。

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14:15頃のロープウェイに乗り、標高差約500メートルを一気に下り、黒部平へ下りました。

 

途中一本も支柱がない、という長いロープウェイです。雪崩が多い地域なので支柱を立てても流される危険もあり、一本も立ててないとのことでした。タモリさんが(またタモリさんの言葉ですが(^^;)が『一本くらい立ててもいいのにー^^』なんて言っていた例の恐ろしそうな乗り物です。

ロープウェイの箱は50人以上?乗れる大きなもので、窓際に立たないと外の景色は人の頭越しにのぞける程度。高いところは好きじゃないので、チラチラ外をのぞく程度でした。(^^;  

 

 

黒部平に到着。

大分黒部湖が近づいてきました。

 

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パノラマテラスへ上がってみましたが、雲行きが少し怪しげ。

時々雨がポツリと当たりました。

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15:00頃、黒部平から黒部ケーブルカーに乗り、いよいよ黒部ダムの上に出ます。

このケーブルカーがまた超急傾斜!立山から美女平までのケーブルカーも急こう配だったけど、それ以上に感じました。

 

狭い4人掛け座席の正面に、一人旅らしい外国人女性が座っていて、目が会いニコっとして話かけてきました。ツアーの一員なのか、何人くらいのグループ?とか。40人を超える大きなグループで、楽でリーズナブルですよと話したのですが、気ままな一人旅の若い彼女からすると、10分きざみで動く団体ツアーは想像の域を超えているのではないかな^^、と感じました。イスラエルからの旅人で、3週間の旅程で、今月14日まで日本に滞在すると予定だとか。東京、京都は観光済み、この日はアルペンルートで松本泊予定とか。日本は初めてで、印象は水がきれい、とのこと。ケーブルカーが動き始めると運転音が大きくてお話はあまり出来なかったけど、一人で初めての国へ来て乗り物を乗り継いで旅していて、若い行動派の人はすごいな~、と感じました。楽しくおしゃべりしていたら黒部ダムに到着。

 

 

向こうに見える黒部湖駅側のトンネルから出てきました。

 

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アーチ形のダムの上を歩いていると、雨がポツリポツリと降り始めました。

 

 

この下をのぞくと放水していました。上手く写真が撮れなかった~

綿アメのような真っ白いきれいな霧が見えました。でも水量は少なかったように思います。

 

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 雨から逃れて黒部ダム駅側のトンネル内へ入りました。

ダム展望台へは220段の階段が待っていました。ちょっと考えて・・やめておきました(^^; タモリさん達はここを上ってあのパノラマを目にしたのだな、と思いましたが、余力がもうない(^^;

 

トロリーバスに代わり、今年から運行始めた関電トンネル電気バスに乗って扇沢へ向かいました。

電気バスを待つトンネル内の駅の様子。

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16:10頃黒部ダムを出発、16:30頃扇沢に到着しました。

 

 

 

約1時間後にホテル到着。 早くも18:00から夕食開始です^^

 

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この日はバイキング形式。ビールとワインで美味しくいただきました^^

 

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父が富山県出身ということもあり、以前から黒部ダムへは行ってみたいと思っていました。中学生の頃に見た『黒部の太陽』も当時衝撃を受けた映画でしたし。

2017年秋に『ブラタモリ』で黒部ダム周辺を紹介したのをきっかけに、さらに行こうという気持ちが高まり、今回実現しました。

タモリさんは地層地質的な面から、その地の成り立ちや歴史を繙いて、なぜあの地がダム建設地に選ばれて、どんな苦労を重ねてあそこに巨大ダムを建設したか、を検証していましたが、私などは単純に、人間がどんなにすごい物を造ったのかをこの目で見たかっただけでした。

 

確かにすごいダムでした。人間てすごい物を造るなあ、と感嘆した訳ですが、それよりも感嘆・感動させられたのはやっぱり自然の造形でした。火山活動で山体崩落、結果できた広い火山台地、水蒸気爆発の結果残された湖、氷河が削ったり運んだりしてできた景観は、もう息をのむ迫力。これは夢か?と思ったくらい^^

 

旅行といえば古い街並みを見て歩くのが好きなので、こんな大自然の中に分け入った旅行は珍しいことでした。でも素晴らしい体験でした。