千駄ヶ谷の将棋会館で行われた王将戦挑戦者決定リーグ、藤井七段対羽生九段戦。
結果は後手の藤井七段が82手で勝利。
タイトル通算100期の大台を目指す羽生先生も応援したいところなのですが、やっぱりここは最年少タイトル挑戦を目指す藤井七段応援で。
これによりリーグ戦3勝1敗となり、暫定トップです^^
この対局、千駄ヶ谷であったんですね~。
この日の対局室はすごい密度。隣では三浦九段と糸谷八段が対局しているし、
背中合わせで佐藤康光九段が天彦先生とA級順位戦を、北島7段が斎藤4段と王位戦予選を戦っていて、さながらオールスター戦観戦の様相^^。
21日はほぼ一日外出していたので、『藤井七段勝利!』の情報を得たのは20時頃のネットニュースでした。
録画しておいた対局模様を見始めたのは帰宅後22:00過ぎからで、時々早回ししつつ、見終わったのが深夜2時過ぎ。まあ、なんという不健康な不規則な生活ぶり(^^;
15:00頃、佐藤会長が見に来ていました^^ 余裕あるのかな?この日は天彦先生に勝利してましたね。
で、解説は高見泰地七段、貞升南女流でした。
16:25頃、形勢は互角。
高見先生の予想の一手に『1五金』。
『2~3割あるんじゃないかな~という気がする。』
と言っていたのですが、なんと16:48に藤井七段が1五金を指しました!
驚く高見先生と貞升南女流。『指しましたねーー!』『きました!』
高見先生『嬉しいです!今日一番嬉しいです!』
南先生『29分考えて、決断の一手ですねー』
席を外していた羽生九段、着席後長考。2四飛。
17:30過ぎ。6六桂の王手。
南先生『羽生九段、苦しそうな顔が見えてきましたね。』
18:00過ぎ、形勢盤は藤井七段『有利』に傾き・・
18:25頃、さらに藤井七段『優勢』に。
高見先生『指した時、周囲には分からないけど、後になって理解される。ピカソの絵みたいに。(ピカソの絵に例えたのが面白かったです^^)
自分の印象に残るのは6六桂⇒7八桂の動き。
人には見えない手を指せる二人だからこそ、この桂も生きてくる。』
18:35頃、二人の残り時間は藤井七段が12分、羽生九段が28分。
高見先生『3一歩とした方が良い』→ そうなる!
藤井七段:8八飛車
5九成桂で王手 → 高見先生『5四馬として・・・』→ そうなる!
高見先生『1五金がこうなってくると活きてくる。』
頭を抱える羽生九段。
高見先生『2ニ歩を境に驚くような手が出てきていますね。
一年半前より明らかにパワーアップした藤井さんを見せています。』
19:06 4九角の王手。
2六金でいよいよ1五金を動かした!
南先生『来ましたねー。』
5八成桂 南先生『逃げるスペースなくなりなしたね。押し込まれてきました。』
席を立つ羽生九段。
勝利目前の藤井七段。
高見先生『集中力が途絶える様子見られません。落ち着いているんですね。』
19:15頃。席に戻った羽生九段。
投了でした。82手まで。
投了時の盤面:
高見先生の終局後の総括です。
『序盤から8七歩と動いていった藤井七段。そこから先手の角を巡る攻防となって、結局角交換に落ち着いたんですけど、2ニ歩と昼食休憩後に受けた手が非常に印象に残っています。手堅い一手でした。
先手が飛車を上手く使う場面がなかった。それが藤井さんの展開の上手さというか、指しまわしの結果でした。
二つの妙手が出た名局でした。1五金という手だけでなく、6六桂→7八桂成という手など、片方だけでも名局と呼ばれるような妙手が2コ出たので、自分の中では相当驚きました。まあ名局賞の候補といってもいいのかな、と思える将棋でした。』
高見先生は感動した様子で『藤井さんが羽生先生相手に素晴らしい手を二つも出してしまい、とても素晴らしい内容でした。』『眠れませ~ん』と最後まで言っていて、こちらまで感動が伝わってきましたよ~!!^^
終局後、ドッと報道陣が部屋へ入ってきて、TVカメラの前にドンと陣取ってしまって二人の姿が見えない!
TVカメラの存在無視ですか?!
終局後のインタヴュー:
藤井七段:
『長い持ち時間で指すのを楽しみにしていました。読みにない手を指され、自分も学んでいかなくてはと思いました。
3勝1敗といいペースなので、残り2局、全力を尽くして挑戦を目指したいです。』
羽生九段:
『(藤井七段は)非常に力強く指され、一手一手に読みが入っている印象でした。(ある一手は)指されてみて、なるほどなあと思いました。』(ある一手は1五金)
棋譜を貼りました。
ニュース映像も。
これまで1勝3敗であまり相性のよくない久保先生ですが、そろそろ次は勝つでしょう!
そうなったら、もう勢いは止まらなくなる?!
とにかく全力で頑張ってくださ~い!
応援しています!