3月末から4月初旬にかけて、話題性が高くて、と~っても濃い対局が3局続きました。どれも熱くて、肩に力が入ってしまう^^。順に遡って記録します!
直近は4月3日、渋谷区千駄ヶ谷の『将棋会館』で行われた竜王戦ランキング戦3組準決勝・対千田翔太七段戦ですが、藤井七段、75手での勝利でした!
2組昇級が決まり、また決勝戦・対杉本昌隆8段との2度目の師弟対決が実現することになりましたね~!(^^)!。なんという劇的展開!
トーナメント表を見て、2度目の師弟対決あればいいな、あ~、でも道は遠いな、険しいなあ、などと感じていたのですが・・・お互い難敵をなぎ倒して、ついに決戦の場へ!
杉本先生強い!村山慈明七段、行方尚史九段、菅井竜也八段とそうそうたる面々に打ち勝っての決勝対決。
コロナウィルス対策で、いよいよ明日『緊急事態宣言』が出されようとする、そんな沈滞した空気の中、ひとつの楽しみとして待ちたいと思います。
で、千田七段戦に話を戻しますと・・・
朝日杯で敗戦を喫し、三連覇を逃すことになった千田七段相手でしたが、夕食休憩前に75手という短手数での終局でした。
夕食の注文も終え、千田七段の手番で長考。
このまま休憩に入るのか、と言われていたところ、突然の投了でした。
終局後、新型コロナウィルス感染防止策の一環とのことで、取材記者の数が規制され、しかも数メートル離れてのインタヴューでした。
そうそう、終局後はいつも大勢が対局者を取り囲んでインタヴューしてましたからね。危ない危ない、マスク着用!もっと棋士の先生方の健康に配慮を!って思っていたのですよ。
今回も対局室では、すぐ隣りで八代弥七段と中村太地七段が対局していたり、どこからか咳が聞こえたり、部屋の仕切りなど開け放たれているものの、10時間近く室内で対面しているって、対話はしないけれど、どの程度安全なのかなぁと思います。
終局後インタヴューで藤井七段:
(決勝で師匠と当たることについて)
『大きな舞台で戦えることは非常に楽しみです。』
千田七段:
『午前中で終わってしまってました。大きく形勢を損ねてしまって。』
棋譜を貼らせて頂きます^^ ↓
棋士の方たちの対局スケジュールなど、コロナウィルス感染拡大の影響を受けないのでしょうか。新幹線移動で対局日程をこなすのって、若い方々とはいえ、相当危険をともなうのでは、と心配です。
そのうち日本将棋連盟から『感染予防対策』等の通達があるのでしょうか。
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遡って3月31日、2019年度最後の対局は菅井竜也八段相手のヒューリック杯棋聖戦でした。
これが大変な試合となりましたね~
千日手指し直しとなり、結局、指し直し局を146手で制したのは藤井7段でした!
この結果、2019年度の最終成績は53勝12敗、勝率0.8153。3年連続勝率8割という新記録を達成。そしてタイトル挑戦まであと2勝となっています。
次戦は郷田先生と天彦先生の勝者と戦うことになっていますね。
願わくば挑戦権獲得の決勝で、公式戦ではまだ当たっていない永瀬先生との一戦を望んでいます!ぜひ見てみたい!(朝日杯では当たれなかったので^^)
解説は斎藤慎太郎八段と藤井システムの藤井猛九段。聞き手飯野愛女流、中村桃子女流でした。
18:00過ぎ、先手の藤井七段が67%:33%で有利と出ていたのですが・・・
夕食準備でPCから離れていて、さてどうなったかな?と戻ると、な、なんと千日手取り直し!になっていた!え~、これから?
19:00時少し前から指し直し局が始まる、ということで二人の対局者がもう席についているところでした。
指し直し局の持ち時間は藤井七段が1時間、菅井八段は2時間29分という大差。しかも後手番という不利な状況でのスタートでしたが・・・
不利な状況をものともせず徐々にリードを広げ・・
88手目には残り時間10分を切ったのですが、落ち着いて指し進み・・
最終局面、藤井七段が95%以上の形勢だった時。藤井猛先生がもう藤井七段の勝利確定!のように言っていた125手目辺り・・
菅井八段が1八香と打ち、藤井七段が1八金でそれを取り、菅井八段が1八玉と上がって金を取った辺り。
残り時間4分のままずっと指し続けていた藤井七段の手が止まり、考え出しました。
『あれ~、何かあるか~?』と解説の藤井九段も解説不能に!?
そして2分を費やして、2五香を指したのでした。
すると形勢が65%:35%位に!
その2手後
が、 その後10数手で形勢が99%に戻ったのでした。
最後は王手の歩。 ここで投了となりました。22:37でした。
最後までドキドキの凄い対局でした。千日手局が131手、指し直し局が146手、合わせて277手という体力・気力とも消耗する勝負を制し、強い!です。
2019年度最終局を勝利で締めくくり、3年連続勝率8割以上という新記録を打ち立てたけど、いつもと変わらないこの表情。!(^^)!
棋譜を貼らせて頂きます。↓
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この対局、途中まで敗色濃厚で、稲葉八段には以前NHK杯戦でも負けているし、強敵だし、またしても井上一門の軍門に下るのかなぁ、と観戦していたのですが・・・
逆転してしまったのでした!
75手目辺りで時間差が3時間あまりもついていたのに!
90手目辺り、17:30頃ですが、25%:75%と押されてました。
98手目辺り、18:39頃にはさらに押されて 15%:85%という劣勢に(^^;。
ところが、夕食準備で目を離していて19:00頃戻ると、
81%:19%となっていて、形勢が逆転していた!
ずーっと一分将棋です。
この日の解説者の一人、佐々木勇気七段が
『こういうことが、あるんですね。』
『7三成桂、あ、詰みですね。詰むんですね、すごいなぁ。』
『普通に負けだったので。』
『この将棋を勝つか~』
と、盛んに感嘆の言葉を上げていたのでした。
12:10頃、杉本先生が形勢どうかな、と覗きに来ていました。
この日、杉本先生は菅井八段と竜王戦ランキング戦3組を戦っていて、そして勝利した日!同じ館内にいたようですね。弟子の様子が気になって見にくるなんて、やっぱり杉本先生らしいです。
藤井七段、12:15頃にはもう昼食済ませて、席についていました。
この勝利の時点で、2019年度勝率8割以上が確定し、3年連続勝率8割という記録達成が確定しました。
新型コロナウィルス感染拡大のニュース一色の今日この頃。
いよいよ、というか、やっと、という気持ちが強いですが、明日、東京など7都道府県に緊急事態宣言が出されることになりました。
自分自身、ここ一か月間、行動自粛していますが、さらにあと一カ月間、本当に必要な用事以外は自粛して生活しようと思います。
将棋界では、週末の対局は避けられているようですが、今後、タイトル戦や公式戦の日程変更など、あるのでしょうか。
対局のための移動には、本当にくれぐれも気を付けて頂きたいです(^^;