王位戦第3局は、7月21日~22日、神戸市有馬温泉『中の坊瑞苑』で行われました。
結果は117手で藤井二冠の勝利!最後は両側から挟撃する形で、守りの薄い相手玉を追い込んでの勝利でした。19歳になって初めての対局を白星で飾りました。
この時点で対戦成績は王位戦2勝1敗です。
終局後のインタビューで藤井二冠:
『公式戦での角換わり選択は久しぶりだったんですけど、指してみようと思いました。序盤は組み方が非常に難しくて自信がありませんでしたが、終盤は攻めがつながってきた感じがしました。(第4局まで)間が空くので、しっかり準備して臨めれば、と思います。』
豊島竜王は:
『どうやっても悪いので、考えているうちに一番粘れない順を選んでしまいました。(次局まで)間が空くので、一生懸命頑張って準備したいと思います。』
塚田泰明先生による初手から解説デス:
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第4局は佐賀県嬉野市で開催が予定されていたのですが、その直前、九州、中国地方を襲った集中豪雨の影響で、急遽対局場所が大阪将棋会館へと変更になりました。
結果は後手の藤井二冠の勝利!
140手の熱戦を制し、対戦成績を3勝1敗としました。防衛まであと1勝です。
棋聖タイトル防衛を決めた、沼津開催の棋聖戦第3局の時も、熱海で大変な土砂災害が起きました。今年はコロナ感染と気候変動の影響を受け、本当に大変な中、タイトル戦が行われています。
戦型は相掛かり。ここ5局は全て角換わりだったのですが、王位戦第1局以来の相掛かりでした。
1日目はほぼ互角で終了。本格的な戦いが始まったのは2日目の午後からでした。
6,7,9筋からの総合撃。カウンターを狙った豊島竜王に反撃の機会を与えないで寄せ切った、会心の指し回しだった、と評価されていました。
終局後、藤井二冠:
『(序盤)4四角と打ったんですが、その角が負担となってしまい、少し苦しい局面になりました。(終盤)明快な手が指せなくて、本譜ではあまり上手くいっていない、と思いながら進めていました。』
この時点で対豊島先生との対戦成績は6勝8敗となりました。
投了の瞬間の映像:
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そして本日8月25日、王位戦第5局が進行中です。
7五銀で形勢が動いて、現在70%:30%程と藤井二冠側に振れています。