『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(松本博文)を購入、興味深く読みました。
なぜか表紙が二重に重ねられています。
想像するに、最初新書版表紙で出した後、やっぱり藤井六段の写真が載っている表紙の方が売れると見て、もう一枚上に重ねたのかな(*^_^*)
この本を読んだら、昨年12月12日将棋チャンネルで放映された東海テレビ制作のドキュメンタリー映画『藤井聡太 14才』の録画をまた観直したくなりました。
昨年初めて見た時、プロ棋士デビューまでのステップごとの記録がこんなに沢山映像で残されていたのだと驚きました。やはり地元では評判の天才少年で、早くから注目を浴びていたっていうことなんですね。
(youtubeにもアップされていたので貼ります。)
本で読む幼年期から少年期を、映像で伝えていただいた、という満ち足りた気持ち^^になります。
見直しながら感じたことなど書いておこう、と(勝手に)思いました(*_*;
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ドキュメンタリーの始まりは、例の『JT将棋日本シリーズ・こども大会』8歳児『泣き虫聡太』くんの映像から。^^
この時の対戦相手の男の子も礼儀正しい優しげなお子さんでした(*^_^*)
『天才は~』によると、一歳年上の中西悠真くんという、現在は奨励会所属の男の子だそうですが、紹介をされて、何か一言を求められた聡太くんが、ちょっと間をおいてから、恥ずかしげに『頑張ります』と言った時、悠真くんもちゃんと拍手してあげている!
なんと良い子なの~。
さてタイトルは将棋盤上
『ドキュメンタリー・藤井聡太・14才』
幼稚園児の頃の記録。
好きな食べ物『さしみ』^^
ラーメン大好き、野菜はあまり好きじゃない、と聞いてますが・・・
昨年末の深浦戦では勝負飯に『卵雑炊』でしたが、雑炊では力が出ないのでは?なんて案じたりしました。体調あまり良くなかったとか?
インタヴューで『体重が増えてきているので気をつけている』というようなことを以前話していましたが、摂取カロリーを考慮しながら食事をとっていることもあるのかな。
2018年に入ってからは、ご飯物や、麺とご飯のセット物などガッツリ型が続いているようです。
お茶のボトルを脇に置いて、真剣な眼差し^^。
たすき掛けの凛々しい勝負姿^^。
小4で杉本七段に弟子入り。
『天才は ~ 』からその時の杉本昌隆七段の言葉を引用すると
『藤井がプロである四段になるのは、将棋を続ける限りは間違いはない。何歳でなるか、だけの問題です。それは早い段階、小3ぐらいから確信していました。
もし彼がプロにならないとしたら、将棋界に魅力を失くし、「別の道に進みたい」と言ったときだけでしょう。もしそうなったら、それは自分の責任です。藤井はそれぐらい貴重な人材です。』
杉本は藤井を、ただ自分の弟子として見るのではなく、将棋界の宝だと認識していた。
先日の師弟対局を思い出し、杉本七段の感慨深げな表情と重ね合わせてしまいました。
『天才は ~ 』の中の「うるわしき師弟関係」のページに以下の画像を説明している、と思われる部分があります。私もこのシーン、好きです。
杉本将棋研究所で 師匠の将棋が気になって仕方なさそう。
首をかしげ、頭を掻きながら、遠慮がちに・・・
自分の意見を言ってる^^ それに耳を傾ける師匠。
杉本七段の優しそうな眼差しがいいですね。
小6初段の頃。カメラに向かって受け答えている。
この頃からインタヴューを受けることに慣らされてきているようなのだ!
小6で2段昇段後、第12回詰将棋解答選手権チャンピオン戦で優勝。
この時「小学六年生の奨励会二段の少年が詰将棋解答選手権で優勝」と大きくニュース報道され、藤井少年の名が広く世間に知られるようになるワンステップになった、とのこと。
その時の優勝記に寄せた文章に
『第一ラウンドで満点だったことは望外で、また満点が一人だということには本当に驚いた・・・』
と早くも「望外」という語句を使っているそうです(*^_^*)
奨励会でしのぎを削る毎日。
2015年10月、三段に昇段。
関西将棋会館エレベーター前で師匠に三段昇段できたことをメールで連絡。
そしてインタヴューに答えてました。
師匠へのメールは?
『昇段しました。四月からの三段リーグには力を蓄えてのぞみたいです』と。
そしてリーグ戦への意気込みを語っていました。このころから今と同じような口調なんですね(*^_^*)。
『実力的にはまだ、けっこう厳しいところがあるかもしれませんが、最初のリーグから昇段するつもりで挑みたいなと思っています。』
ブルーのボタンダウンのシャツにグレーのVネックセーター。
いつもキチンとした装いです。
2016年4月、29人が参加する三段リーグが開始されました。
4位に『大橋』現四段の名があります!
一位の『甲斐』はもしかして『NHK杯トーナメント』で記録を取ったり時間を読み上げているあの人、かな?
この日は『天才は ~ 』によると2016年8月17日で、荒木隆三段、富田誠也三段に勝ち、2連勝でした。
12勝4敗で首位となり、ホッとした顔つきで帰宅の途につきました。
2016年9月3日、三段リーグ最終日。
17局目、坂井信哉三段に 負けましたが、18局目西山朋佳三段に勝利し、最終的には13勝5敗で3段リーグ1位通過が決まりました。
史上最年少プロ棋士誕生です(14歳と2か月)
将棋会館2階研修室で多くのマスコミを集めて記者会見。
『過去に中学生棋士になられた先生方は本当に偉大な方ばかりですので、自分もそこに並べるよう頑張りたいと思います。名人というのは古くから続いていて格式あるタイトルですので、それを取りたいという気持ちはあります。』
プロ棋士になると、色々なイベントに引っ張りだこ。
14歳なのに、大勢の大人の前で、立派に挨拶をしていました。
『皆さま、本日は・・・』
お父さん、お母さん世代に囲まれて、色々な質問に答えているようでした。
こんな立派な『祝う会』も催されて、ご挨拶しています。
『話す力』も素晴らしいですよね。当時中二ですよね~。
プロ初戦の相手が決まりました。
連絡のメールを受け取りニッコリする藤井四段。
対局相手がひふみんだ、と知り、この笑顔。
2016年12月24日。デビュー戦がやってきました。
最年長棋士と最年少棋士の戦い、ということで話題を呼び、大きな注目を浴びましたね。
『天才は ~ 』の中の『レジェンドからの初勝利』の章から印象的な藤井(当時)4段の言葉:
(加藤一ニ三九段は敗局後、B級1組在籍の飯島栄治7段に勝って、史上最年長勝利記録、77歳0か月、を更新した、というニュースを受け)
『77歳になっても、まだ現役で指していると思いますか?』と尋ねたところ
『生きているかどうかもわからないですね。』
という答えが返ってきた。
『最強の棋士になりたい』の章では:
『どこまでも強くなりたい』『最強の棋士になりたい』
藤井の現在の願いは幼少の頃から変らず実にシンプルである。
藤井に思い切って尋ねてみた。
『自分は天才だと思いますか?』
はいそうです、と答えられれば、そうでしょうね、と返すしかない。しかしその代わりに藤井は笑ってこう言った。
『小さい頃から将棋が好きで、今までずっとそれでやってきて・・・。自分としてはそんな特別なものではないというか・・・そんな感じですね。』
デビュー戦を白星で飾った後も、様々なイベントに招待されて大人気。
この頃までは学生服ですね。
連勝をどんどん伸ばし、大きな話題を集めていきました。
話題となった澤田真吾六段との対局。20連勝となりました。
街ゆく人から声を掛けられることも。
これより以前、Abema TVの企画『炎の七番勝負』で羽生現永世七冠と対局。勝利をおさめて大きな話題に。
20連勝後も白星を伸ばして・・・
過去の最長 連勝記録に並ぶ28連勝を達成。
そして29戦目、増田四段との対局。
大注目の中、始まりました。
そしてついに史上初29連勝を達成。
ドキュメンタリー最後は、この素の笑顔で締めくくられました。
☆最後に毎日新聞デジタル版サイトに、載っていたインタヴュービデオを貼りました。
15分間に渡って28問の質問に誠実に答えていました。よ~く考えて答える姿勢が魅力的であり、好感度最高です。