The Fool On The Hillside

子は巣立ち、仕事も減り、始めた趣味の水彩画。記録しておこう!と始めたブログです。

王将戦第5局+北京五輪の結弦くん+小平選手・大野選手対談

昨日は雪が舞った東京でしたが、今日は穏やかな晴天。

藤井竜王が5冠目を目指す王将戦7番勝負第4局が、立川市SORANO HOTELで開始されました。

 

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12:30頃までに60手も進んで、形勢は全くの互角。消費時間では藤井竜王が1時間ほど多く費やしています。

決着は明日。注目して見守りたいです。

 

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ここ毎日、テレビ各局は2月4日開幕した北京五輪を伝えていますね。

昨日は大注目のフィギュアスケート男子フリーで、羽生結弦選手が前人未到の『クアッドアクセル』に挑戦。

残念ながら成功はしなかったけれど、今朝の朝日新聞一面は、銀・銅メダル獲得の鍵山選手、宇野選手よりも上に、トップで羽生結弦選手を載せ、その果敢なチャレンジを称える形でしたよ。

 

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『いっぱいいっぱいでした。』『報われない努力だったかもしれないけれど、うまくいかなかったことしかないけど、でも一生懸命、これ以上ないくらい頑張りました。自分のプライドを詰め込んだオリンピックだったと思います。』

 

素人の私が口を挟むのもなんですが、、あのクアッドアクセルを除いたら、全ての演技で、他のどの選手よりも美しく、スピード感溢れる演技でしたよ。あの技量を持ちながら、尚も新しい大技に挑戦するというその姿勢。感動的でした。多くのファン、アスリート達が胸を熱くしたはずです!!この競技にそんな詳しくもない自分もそうだったので(^.^)。

 

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その関連で、今朝(2月11日)、様々な競技で『戦う人』全般、将棋棋士を含めたアスリート達に通じる対談を見ました。

すご~く良かったので記録しておきたくなりました。

 

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NHKニュースの中で放映されたものです。スピードスケート平昌オリンピック金メダリスト小平奈緒選手が、自ら対談を望んだ相手、昨年東京オリンピック柔道連覇の金メダリスト大野將平選手とリモートで対談しました。

 

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インタビューの前に小平選手は

『(2連覇した大野將平選手が)どんな思いで柔道と向きあってきたのか、心の持って行き方の興味があったので、絶対、北京の舞台に挑む材料になると思いました。』

と語っていました。

 

小平選手が一番聞きたかった大野選手への質問は、昨年オリンピックで連覇を果たした大野將平選手が、金メダルを決めた直後のインタビューで発したこの言葉の意味。

『自分は何者なのか』

 

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そのインタビューで、大野將平選手は

『自分は何者なのかと、それを確かめるために、証明するために戦うことが出来ました。』

と答えていたのです。

 

 

今朝の二人の対話を以下に記録します。

 

小平選手『そのコメントを聞いたときに、私もしばらく(自分は)何者だって、何なんだろう、って考えて。

大野選手はオリンピックを終えて、自分は何者だったのかっていう答えは見つかりましたか?』

 

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大野選手『どうしても、こう、周りが作り出している大野將平像っていうのがある中で、どうしてもそれを追いかけてしまうっていいますか、完璧を求めていってしまいがち、なんですけど、なんか無理に理想、、、周りの理想に応えなくてもいいっていう。自分がなりたい自分が’大野將平’っていう。。。

それを経験しながら、発見出来る場がオリンピックだった、という気がします。』

 

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小平『勝敗が決まった時に、すごく喜びを自分自身の内側にグッと、こう、向けたのがすごく印象的で、他の誰かとか何者かになろうとしたのではなく、自分自身そのものが’何者か’という答えだなあ、というのをすごく感じていました。』

 

 

大野『その通りですね。周りから求められている’大野将平’よりも、自分自身がなりたい自分、自分の期待を超える自分であったならば、より一層人間として魅力的なのかな、とは思います。』

 

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小平『私も平昌オリンピックでメダルを獲った後、すごく周りから’小平奈緒’という理想像に縛られた時期があって、自分らしくない自分と向き合わなければいけなかった。

(地元長野を襲った台風被害のボランティアに関わった時)小平奈緒というひとりの市民が街の人と関わっていくなかで、特別な何者かではなく(本当の自分になれた。)

リンクに立っていたとしても表現するものっていうのは、まあ自分の生きざまなんだなっていうふうに感じて。

 

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負ける、という姿はすごく惨めなことに思われるかもしれないんですけど、それさえも自分の自己表現の舞台にしよう、と思ってからすごく楽になって。 

 

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特別な何者か、ではなくて、戦っている姿を、ありのまま表現するのが、自分の生きざまなんだなって。』

 

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大野『今のはすごいですね。僕はまだその境地には行けてないって感じましたね。負ける怖さっていうのをまだ持っているので。その境地はすごいなと思いますね。』

 

 

小平『北京オリンピックを迎えるにあたって、私自身のなりたい自分をいうのをしっかり持ちながら、挑戦を楽しみたいなって思っています。』

 

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小平選手、応援します!

 

この対話を聞いていて、思い浮かべたのはやっぱり、昨日、前人未到の大技に果敢に挑んで、メダルを逃した羽生結弦選手の姿勢でしたよ。

 

周囲が期待する自身のアスリート像と、自分自身が目指す人間像のギャップ、というのかな。藤井竜王を含めて、全てのファイター達が抱える葛藤なのだろうなと、オリンピックレベルのアスリート達の姿勢、生き方に感動したし、応援したくなったのでした。

みんな頑張れ~~!

藤井竜王も渡辺名人も頑張って~!!

たくさんの感動を期待しています!!