2月11日、『有楽町朝日ホール』で行われた『第14回朝日杯オープン戦』で、藤井聡太王位・棋聖が第11回、第12回に続く3回目の優勝を果たしました👏👏👏!!!
午前10:00から始まった準決勝、渡辺明名人戦から記録に残します。
この試合の終局は12:31、138手で藤井二冠が勝利。
これがもう~大変な試合になりました!
渡辺名人が一時はほぼ勝利、と見られていたのに、一瞬にして逆転!という、息も止まるかと思えるような、スリリングでドキドキの手に汗握る熱戦だったんです!
振り駒の結果、先手番は渡辺明名人。初手は両者とも飛車先の歩。
10手目。早くも上着を脱いでいる藤井二冠。
59手目。多少上下するものの、互角で進んでいました。
両者ともに一分将棋となっています。65手目の盤上:
これは91手目の盤上。右から成銀、左から龍が迫っていて怖い状況(*_*)
この後、馬が9九成り込んで香をゲット。その後、5五にその香を打って、5六に来ていた飛車を動かなくさせてしまった!
その後、渡辺名人の勝勢のまま進んだのですが、123手目、8四歩の王手でいきなり形勢が逆転したのでした!
127手目の盤上。グラフの上下動で試合の一転具合がよく分かる。
点を仰ぐ仕草の渡辺明名人。
ついに渡辺名人、投了でした。
投了時盤面:
大盤解説会場へ移動して、木村一基九段、杉本昌隆八段と大切な局面を振り返りました。渡辺先生がとてもよくお話してました(^_-)-☆
『7三玉か7四玉かで迷った。6ニ桂が効いていて(藤井)玉をよく守っていた。角を打ったあたりから逃げ切ったと思ったが、決め手が見つからなかった。決め手がないまま最終盤に入っていった。中盤良くなってから決めてなく、藤井さんに逆転されてしまった。』
藤井二冠本人は『後手5五角打(72手目)がハッキリ悪手。その後はかなり苦しいと思っていました。開き直るしかないと思って指してました。最後に際どく詰まないので、良くなったかと思いました。』
最終盤の動画:
ふたりの解説動画です:
松本博文氏の詳しい観戦記事です:
その後、対局会場へ戻り、また会見です。やっぱりスーツにスニーカー(^^♪
準決勝終局後、14:00開始の決勝戦を前に、大盤解説のこの二人のお話が(おしゃべり)が楽しかったです。
14:00から三浦九段との決勝開始です。
杉本先生とも仲が良く、中学生の時に群馬県のお宅まで行って練習試合を指せてもらったという縁のある三浦先生。解説の三枚堂達也先生もその時一緒だった、と言っていましたね。『あの時はまだ僕の方が少し強かった(^^♪』なんて。今だって強いですよ、三枚堂先生!今年も好成績だし、藤井二冠には最初の対局で勝利上げているし(^_-)-☆。
それは、さておきー
JT杯で負けている三浦九段相手なので、観戦する方もちょっと緊張。
三浦先生のこの睨み方、独特ですよね(^^♪
それから、寒がり(^^♪ らしい。確かにこの日も厚着(^^♪
50手目。ずっと互角状態ですが
79手目。形勢が三浦九段へかなり振れています(^^;
91手目。その後驚異的な粘りを見せる藤井二冠へと形勢が振れてきて。。。
この辺り、自分の頭を叩く三浦九段。
101手で勝負がきまり、とたんにひとり言をつぶやく三浦九段。
『いや~、そうか』とか、けっこうよく聞こえました。
『手に汗握る大熱戦でしたね。見応えのある将棋でしたね。トップ同士の難解な素晴らしい将棋でした。』
ともう一人の解説者、広瀬章人九段がコメント。
大盤解説会場では木村先生がよくお話くださっていました。
三浦九段は少し茫然自失といった様子に見えました。かなりの熱戦で、勝勢でもあったので、残念そうでしたね。藤井二冠にしてみれば、強敵に勝って、JT杯の雪辱を晴らせた、というところでしょうか。
しかしながら、2局ともすごい試合で、観戦するだけでも疲れた(^^;
松本博文氏の詳しい観戦記事です:
その後、また対局会場での会見。次から次へと忙しい一日ですね。
優勝カップ、表彰状、賞金、賞品授与(子供将棋とおうちスイーツ一年分だそうです(*_*)があって長~い一日が終わりました(^^♪
お疲れ様でした。一日中楽しませていただきました!!
この勝利で2020年度の成績は、41勝という勝ち数、8割3分7厘という勝率、14連勝タイという連勝記録でトップになったそうです!渡辺明名人にも勝利したということで、もしかすると『将棋大賞』『最優秀棋士賞』の有力候補になりそうだ、との報道もあり、そうなるとまた大きなニュースですね。
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ところで朝日杯オープン戦が行われた11日の朝に出たニュースです。
『藤井二冠、聖火ランナーを辞退』
ランナーに選考された時から、あらあら、色々なイベントに引っ張り出されて大変だな、と思っていたので当然なことかも。特にこういう状況での大会なので、早く辞退の意向を伝えられてよかったです。
タイミング的に『森喜朗会長辞任』のニュースと重なってしまって、関連付けられちゃいそうで可哀そうですが。
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2月にはもうひとつ、大切な対局がありました。9日の順位戦です。
B級2組第10回戦で、窪田義行七段と対局しました。
結果は100手で勝利。順位戦B級2組9戦全勝となり、来期B級1組昇級が決まりました!
順位戦はこれでなんと20連勝です!(^^)!
10時10分位前に入室した窪田七段。荷物がいっぱいで、取り出して正座するまで時間がかかること(^^;かかかること(^^;
入室と同時に、まず空気清浄機の位置を移動(*_*) バッグからいろいろ出してきて、そのうちのひとつが特性のクッション座布団(^^♪
残り時間に1時間程差がついたまま、100手で勝利しました。
終局は21:47だったのですが、投了前の窪田七段は、ちょっと今まで見たことがないような様子を見せました。目を閉じてジッと指さず、マスクを上げて飲み物を飲み、また腕組みして目を閉じて瞑想、時に手で目を覆い、時に顔を拭き。。。解説の行方九段も間が持たず、の様子。
いよいよ、という時に持参したティッシュで持参のコップ、湯飲みなどを拭き始めました。それを見てか、藤井二冠もウェットティッシュを出して手を拭いたりして(^^♪
色々な棋士さんがいて、対局のスタイルも様々だな、と感じた試合でしたよ。
終局後、別室でインタヴューを受けた藤井二冠でしたが、窪田七段は荷物の片づけに時間がかかり、少し遅れて入室(^^;
こちらはAbemaTVのインタビュー。
『勝って昇級を決められてよかったと思います。B級1組だとまた対戦相手がさらに厳しくなると思うので、これからまず実力をつける必要があると思います。』
インタヴューが終了したのは23:24。遅い時間まで引き止められちゃいましたね。
帰路に就く後ろ姿もずい分と大人びてきました。(^^♪
この二日後に朝日杯オープン戦だもの。気を付けてお帰りください!と声を掛けたかったです。
さて次戦は18日、竜王戦2組ランキング戦で広瀬八段と当たります。11日朝日杯のスタジオ解説だった広瀬先生との対局、楽しみです!
コロナ感染症にもインフルエンザにも花粉症にも気をつけて、良い試合を期待しています!